熊本県の知事部局や県教育委員会、県警で、2003−08年度に架空の領収書を使って業者に公費をプールする「預け」などの手法を使って、約1億円の不適正な支出をしていたことが、20日、県の調査で分かった。同日の県議会決算特別委員会で報告した。
同県では昨年11月、会計検査院の指摘で、06、07年度に自然保護課で約114万円の不正支出があったことが発覚。県が全庁的な調査をしていた。
県によると、知事部局では地方の出先機関も含めて全体の3割を超える97部局で、「預け」と、領収書とは異なる物品を購入する「差し替え」が計9447万円あった。県教委では635万円、県警は差し替え1件のみで5万円。
金額では差し替えが全体の約8割を占める。ほとんどはパソコンや薬品保管用の冷蔵庫など業務に使用するものだが、電気ポットや香典袋など業務との関連が疑われる物品が201万円分あり、県は詳しく調べる。