勤務先が管理していた約18万人分の個人情報を不正に入手したとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは20日までに、不正アクセス禁止法違反の疑いで東京都多摩市豊ケ丘、無職八木塁容疑者(28)を逮捕した。
個人情報は出会い系サイト運営会社に流れ、架空請求の被害が出た疑いがあり、同センターは詐欺容疑でも捜査する。
同センターによると、八木容疑者は「借金があり、情報を売れば金になると思った」と供述している。
逮捕容疑は携帯電話サイトの企画会社「エンターモーション」(東京都目黒区)に勤務していた昨年10月14日、東京都新宿区のインターネットカフェで同社のサーバーに無許可でアクセスし、サイト運営会社6社の会員約18万人分のアドレスや年齢などのデータを不正に入手した疑い。
警視庁は約8万6000人分の情報が八木容疑者から知人2人を介し、大阪市の出会い系サイト運営会社に渡ったことを確認したという。
携帯サイトの会員から10月末に「出会い系サイトから迷惑メールや架空請求メールが来た」と苦情が寄せられ、エンター社が警視庁に相談した。八木容疑者は社内調査に不正入手などを認め、11月2日に解雇された。