東京都新宿区のビルでエレベーターに乗ろうとしたそば店経営塚田敏雄さん(74)が転落死した事故で、警視庁捜査1課と四谷署は20日、業務上過失致死の疑いで、エレベーター製造元で、保守管理もしていた大阪府吹田市の三精輸送機本社や、ビルを所有する葬祭業「帝都典礼」を家宅捜索した。
警視庁は、製造元とビル所有会社の社内資料を押収し、エレベーターの使用状況や保守管理に問題がなかったかなどを調べる方針。
事故が起きたエレベーターは手動で扉を開閉するタイプ。1963年に設置され、三精輸送機は、帝都典礼に対し、老朽化のため新機種に更新するよう要望していた。
事故は16日午前11時半ごろ発生。出前の配達に来た塚田さんがビル1階でエレベーターの扉を開けて乗ろうとした際、かごがなく、地下約5メートルの空洞に転落し、後頭部を強打し死亡した。