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2009年02月20日(金) 21時46分

首相への批判、苦言相次ぐ 「麻生降ろし」けん制も東京新聞

 麻生太郎首相の求心力低下を受け、自民党では20日も首相への批判や苦言が相次ぐ一方、「麻生降ろし」をけん制する動きも出た。

 中川秀直元幹事長は記者団に「麻生首相では選挙を戦えないとの声が党内で広がっている」との認識を表明。「夏までにかなりの規模の経済対策を実行することが大事だ。国会を含め、どうすればできるのか。いつ誰の下で選挙するのかは、それで決まる」と述べ、任期途中の首相退陣もあり得るとの考えを示した。

 自身が後継に名乗りを上げる可能性についても「まだそれは言うべきときではない」と含みを持たせた。

 谷垣禎一元財務相は都内での講演で、麻生内閣の現状に「緊張感を欠いている」と苦言する一方で、定額給付金関連法案の衆院再議決に欠席する考えを表明した小泉純一郎元首相を「本当に困ったことだ」と批判。同席した川崎二郎元厚生労働相はあいさつで、谷垣氏に対し「総裁選の準備をしてもらわなければならない」と促した。

 これに対し、首相に近い菅義偉選対副委員長は横浜市での講演で「首相の顔を代えて衆院選を戦うのは逃げだ。自民党が少子化や高齢化、国際化に対応できるかが問われている。国会議員は逃げてはならない」と述べ、「麻生降ろし」の動きをけん制した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022001000888.html