【北京20日共同】中曽根弘文外相は20日、28日から2日間、中国を訪問することで最終調整に入った。複数の日中外交筋が明らかにした。
クリントン米国務長官が日本、中国などを訪問した直後で、日中が金融危機の克服で協調しアジアの経済成長を確保していく姿勢をアピールする狙い。北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の前進に向け緊密に連携していくことも確認する。
北京では、胡錦濤国家主席、温家宝首相、金融担当の王岐山副首相らと会談する方向で調整している。会談を通じ、延期状態となっている閣僚級の「第2回日中ハイレベル経済対話」の早期開催にも道筋をつけたい意向だ。
昨年12月に尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の日本領海に中国の海洋調査船が侵入した問題では、再発防止を求めるとみられる。中国製ギョーザ中毒事件の早期真相究明や、東シナ海ガス田共同開発での条約締結交渉開始に向けた協議の前進なども求めていく。