アデランスホールディングスの主要株主として知られる米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドが、保有比率5%超の大口の投資先企業を、ピーク時の30社程度から16社減らし、半減させたことが20日、関東財務局に提出した大量保有報告書などで分かった。金融危機で運用資金が縮小し、投資先を絞り込んだ。
不採算事業の売却など経営改善を訴えてきた外国人投資家の撤退傾向が鮮明になり、企業の経営規律が緩む恐れもある。
スティールは最盛期の2007年に30銘柄強の株式を保有していたもようだが、ブルドックソース株を07年11月に売却して以降、保有比率を下げる銘柄が続出。
今年に入って提出された大量保有報告書では、ハウス食品、ブラザー工業など7社の出資比率を5%以下にした。石原薬品など保有比率をゼロにした銘柄もある。