鳩山邦夫総務相は20日の閣議後会見で、日本郵政が宿泊保養施設「かんぽの宿」をオリックス不動産(東京)に譲渡する契約書の「ただし書き」に、2年以内でも個別に施設の転売や閉鎖を認める記載があったことを明らかにした。
日本郵政はこれまで、2年以内はオリックスの独断では売却できないと説明していた。不透明な契約内容に批判が出そうだ。
契約書は「少なくとも2年間は日本郵政の事前承認なく第三者に譲渡しない」と明記する一方、事業の発展などにつながらないとオリックス側が判断した場合には転売を例外的に認めているという。
総務相は「オリックスの単独判断でいつでもかんぽの宿を閉じられるように書いてある。事業継続は表面上だけだ」と述べ、「すべてはごまかしの中にある」と契約内容を非難した。
かんぽの宿問題では、総務相が全資料の提出を日本郵政に命令、資料の精査を進めている。