町田市は4月から、スポーツ施設の管理などをしている外郭団体「市スポーツ振興公社」と「市体育協会」との統合に向けて一歩踏み出す。公社の理事会のメンバーに協会加盟団体の代表を増やすとともに、スポーツ振興事業に軸足を移す。公共施設の管理を民間企業などに委託できる指定管理者制度の導入により、公社が管理するスポーツ施設が22から4施設と大幅に減少することが背景にある。
市スポーツ振興課と公社によると、公社の前身は、市が基本金を出して1988年に設立した任意団体「市施設管理公社」。現在の名称になった2006年度からは、市立総合体育館や球場、テニスコートなど22のスポーツ施設を一括管理するとともに、親子体操教室を開催したり、体協と競技会を主催したりしている。
しかし、新年度の指定管理者制度の公募が行われた結果、4月から担当する施設は、野津田公園内の陸上競技場など4施設のみ。スポーツ振興という目的にそぐわない市営駐車場の管理からも手を引くことになった。
公社の職員は昨年4月時点で102人。パートが約8割を占める。各スポーツ施設の指定管理者に継続雇用を依頼するなどして、10人前後に減らす。
市職員・OB9人、体協役員2人で構成されている理事会の構成も見直し、体協の枠を7人に増やす一方、市職員・OBを3人に減らす。体協は市内34の団体が加盟している。
市の外郭団体を評価する「監理委員会」が昨年3月に市に提出した答申書で、公社については「単なるスポーツ施設管理を行う団体ではなく、町田市のスポーツ振興を担っていける団体を目指すべきだ」と提言していた。
市スポーツ振興課の笠原道弘課長は、「スポーツ振興については、市民団体の集まりである体育協会が担っていくのが本来の姿」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090219-OYT8T01158.htm