政府、与党は19日、2009年度予算成立後の追加経済対策として、雇用創出に即効性がある公共事業などを、国の全額負担で実施する新たな直轄事業制度を創設する検討に入った。
財政難の自治体に負担を求めないことで事業を素早く進めるのが目的で、期限を設ける特例的な制度とする。制度の詳細は3月中旬ごろまでに詰める方針だ。
対象には、老朽化した橋の補修や公共施設の耐震化など雇用創出の効果がすぐに出やすい事業のほか、高速道路や港湾の整備など将来の国際競争力強化につながる事業の前倒しが候補となりそうだ。
道路やダムなど国の直轄事業に必要な費用は、事業の受益者である地元自治体も一定割合を負担することが地方財政法で義務付けられている。
しかし、税収減で自治体側には負担が重荷になっており、大阪府の橋下徹知事らからは現行の負担金制度を見直すよう求める声も出ていた。