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2009年02月20日(金) 17時38分

新シルクロード計画始動 中央アジアで交通網整備東京新聞

 「新たなシルクロード」と銘打ち、中央アジアの道路・鉄道網を整備する計画が始動した。アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)が主導、資源開発で成長するカザフスタンなどで工事が進んでいる。交易により中央アジア経済の底上げを図り、域内協力強化の呼び水とする狙いだ。

 計画はカザフなど旧ソ連諸国や中国など計8カ国が参加する中央アジア地域経済協力(CAREC)の事業で、昨年11月の閣僚会議で10年間の具体的な行程を協議した。ADBによると、欧州と東アジア間の貿易のほとんどは海路を利用、中央アジア経由は1%に満たない。この数字を2017年までに5%に引き上げ、域内貿易も同年までに1・5倍に増やすことを目指す。

 ADBなど国際機関や参加国が出資し、計6ルートを整備。道路部分は延べ2万4000キロ、総事業費は210億ドル(約2兆円)に上る。既存の道路などを利用するが、一部参加国は経済状況が厳しく、07年段階で4割近くは荒れた状態。越境手続きの簡略化など課題も多い。(マニラ共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022001000531.html