【クラクフ(ポーランド南部)20日共同】北大西洋条約機構(NATO)の国防相理事会が19日、ポーランド南部クラクフで開かれ、デホープスヘッフェルNATO事務総長は加盟26カ国が8月のアフガニスタン大統領選に向けて兵員増派を検討する一方、非加盟国にも資金協力などを呼び掛ける方針で一致したことを明らかにした。
事務総長は同日、記者会見で「軍事面での貢献だけでなく、アフガン政府や国軍の統治強化、施設増強への支援が必要だ」と述べ、日本を含むNATOの「連絡調整対象国(コンタクト国)」や国際機関に資金協力の強化を求めた。
オバマ米政権はアフガンへの1万7000人の増派を決めたものの、兵力増強に応じた国はドイツやイタリア、グルジアなどの計約1000人にとどまる。ゲーツ米国防長官は記者団に「兵員増強に比べれば、警官などの文民派遣や資金協力の方が同盟国の支持を得やすいかもしれない」と述べ、軍事協力にこだわらず、あらゆる支援を国際社会に求める方針を示した。