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2009年02月20日(金) 00時14分

靴投げ記者初公判、無罪を主張 「イラク人の誇り戻すため」東京新聞

 【カイロ19日共同】イラクの首都バグダッドで記者会見中のブッシュ米大統領(当時)に靴を投げ付けたイラクのテレビ局のムンタゼル・ザイディ記者(29)の初公判が19日、バグダッドで開かれ、同記者は「イラク人の誇りを取り戻したかった」などと供述した。AP通信などが伝えた。

 同記者は「(私に靴を投げさせたのは)米国の占領のせいでイラクが受けた屈辱だ」などと供述。「(ブッシュ氏は)多数のイラク人の死と経済の破綻(はたん)を引き起こした後、さようならと言った」と述べた。弁護側は無罪を主張している。

 裁判長は、ブッシュ氏の訪問が公式訪問であったかどうかをイラク首相府に確認するとした。審理は3月12日に継続される。

 同記者は昨年12月、マリキ首相と記者会見中のブッシュ氏に靴を投げ付け、外国の賓客に対する暴行罪で起訴された。この行為に、ブッシュ氏への嫌悪が根強いアラブ世界などで賛辞が広がった。19日の公判には家族や支援者が集まり、同記者の釈放を訴えた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021901001095.html