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2009年02月20日(金) 10時19分

嘉納全柔連会長が勇退へ 後任は上村専務理事東京新聞

 柔道の総本山、講道館館長で全日本柔道連盟(全柔連)会長も兼ねる嘉納行光氏(76)が、3月末で館長と会長職から勇退することが20日、分かった。両職の後任には、全柔連専務理事で、講道館理事の上村春樹氏(58)の就任が確実で、3月の全柔連と講道館の理事会、評議員会で正式に決定される見込み。

 嘉納氏は柔道の創始者、嘉納治五郎の孫。これまで講道館館長と全柔連会長は嘉納家とその親族が務め、行光氏は1980年に父親の履正氏を引き継いで就任した。今回の勇退で、初めて嘉納一族以外の後継者が日本柔道をけん引することになる。

 嘉納氏は、19日に全柔連の全国各地区の代表と講道館職員に退任の意思を伝えた。館長、会長職ともに任期は残っているが、関係者によると、自身の健康や家族の介護問題などが勇退の理由だという。

 上村氏は76年モントリオール五輪無差別級の金メダリスト。全柔連の強化部で実績を残し、2006年から専務理事を務めている。国際柔道連盟(IJF)の理事も務め、ルール改正など重要な役割を担っている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022001000174.html