中古住宅を消費者が安心して購入できるよう国土交通省は十九日、欠陥が見つかった中古住宅の補修費を売り主に補償する保険制度を、二〇一〇年度をめどに導入する方針を固めた。中古住宅のリフォームについても、業者が提案した工事内容や費用が適正かどうかを別の業者らが事前に診断する制度を導入する。
社会資本整備審議会に二十四日、具体的な制度設計などを国交相が諮問。十二月にも答申を受け、新築住宅を買った人を保護する特定住宅
新築住宅については、耐震強度偽装事件を受け今年十月から、引き渡しから十年以内に基礎や屋根などに欠陥が見つかった場合、補修費の最大八割程度が売り主に支払われる保険への加入などを義務付け、購入者の保護に取り組んでいる。
国交省は中古住宅についても同様の保険を導入し、売り主に任意で加入を求める考え。保険に入る際には、超音波や目視による耐久性や安全性などのチェックを条件とする方針で、売買物件の質向上にも役立ちそうだ。
現状では、販売した中古住宅に欠陥があった場合の補修は、不動産取引を行う宅建業者が所有していた物件に限り二年間義務付けているが、個人所有も含め補修費を補償する保険制度はなかった。
一方、リフォームの診断制度は、業者による不要なリフォームの押し付けなどによるトラブルを防ぐのが目的。台所の使い勝手やバリアフリー度がどれだけ向上するかなどの効果を説明する統一の診断書の発行も検討する。