オムニバスドラマ「血液型別オンナが結婚する方法♪」が、フジテレビ系で23日から4夜連続(いずれも午後11時〜同11時45分)で放送される。いわゆる「婚活」や血液型性格判断をテーマにした本の流行が、ドラマ制作のヒントになったという。(森田睦)
ドラマは1話完結。各話ごとにA、B、O、AB型の同姓同名のヒロイン・春川幸恵が、恋や仕事に悪戦苦闘しながら結婚へ向かって前進する姿が描かれる。主演女優の実際の血液型もドラマと同じ。A型を加藤ローサ、B型を釈由美子、O型を香椎由宇、AB型を水川あさみが演じる。
フジテレビドラマ制作センターの栗原美和子副部長は、「星座占いや姓名による相性診断と同じように、多くの女性が血液型に興味を抱いていることが企画するきっかけ」と話す。
具体的には、2007年9月から順次出版された血液型性格判断の本「〜型自分の説明書」(文芸社)のヒットが挙げられる。シリーズ4冊で累計540万部。編集部によると、購入者の7〜8割が女性で、「仲間同士やカップルで盛り上がるためのネタとして購入する人が多い」という。
「赤信号は絶対守る」(A型)、「自分の信念に一直線」(B型)、「明るく希望に満ちあふれている」(O型)など、血液型別に幸恵の特徴がテロップで流れるのもドラマの楽しみだ。
ただ、実際には、血液型と性格の関係に科学的な根拠はない。血液型はあくまで4人のヒロインの性格の違いを描くための題材。見る側も「〜型はこう」と決めつけずに気楽に楽しんだほうがよさそうだ。
「結婚」もドラマのキーワードの一つ。
「婚活」が昨年の新語・流行語大賞の候補に挙がったり、テレビや雑誌で結婚特集が以前より頻繁に取り上げられたりしている。現代の結婚事情をルポした『「婚活」時代』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、昨年3月に発行され、14万部も売れている。
結婚相手紹介サービス会社「ツヴァイ」では、昨年の問い合わせ件数が前年を10%以上も上回ったという。また、「日本結婚相談業協会」が運営する結婚情報サイト「ブライダルネット」も、今年1月末現在で会員数8100人と、前年同月比で1300人も増えた。
『「婚活」時代』の著者の一人・白河(しらかわ)桃子さんは、「受け身では結婚できないぞ、と女性が危機感を抱くようになり、結婚活動に前向きになった」と分析する。
「初対面の人に血液型を聞くことがコミュニケーションの一つ」と水川も言うように、女性にとって、血液型の話題は、男性と気軽に話せるきっかけとして重宝されている面もありそうだ。「ドラマは世相を反映するので、さらに婚活ブームが拡大するかもしれない」と白河さん。栗原副部長は「自分がどの春川幸恵に似ているか、誰に共感できるか、楽しみながら見てほしい」と話している。
オムニバスドラマ「血液型別オンナが結婚する方法♪」が、フジテレビ系で23日から4夜連続(いずれも午後11時〜同11時45分)で放送される。いわゆる「婚活」や血液型性格判断をテーマにした本の流行が、ドラマ制作のヒントになったという。(森田睦)