広島県内の1月の生活保護の申請件数は615件で、前月比で26.0%増えたことが18日、県のまとめ(速報値)で分かった。バブル経済崩壊後、年間の申請件数が最多だった2003年度の月平均455件も大幅に上回る。派遣契約を打ち切られたり、住まいを失ったりした元非正規労働者らの申請が押し上げたとみられ、雇用情勢の悪化が県民生活に深刻な影響を及ぼしていることが浮き彫りになった。
県社会援護課によると、1月中に支給開始が決まったのは443件。同月末の受給世帯の総数は前月比0.73%増の2万5535世帯で、こちらもバブル経済崩壊後の最高を更新した。
市町別で最も申請が多かったのは広島市で358件(前月比17.8%増)。福山市の79件(16.2%増)、呉市の43件(59.3%増)が続いた。東広島市や海田町では2倍以上となり、自動車部品メーカーの工場などがある地域で多い傾向があった。