長崎市で被爆死した林嘉代子さん(15)=当時=を悼み、桜の苗木を植えて平和への思いを広げようと、同市の市民団体「かよこ桜植樹募金委員会」(田中安次郎代表)が18日、広島市東区の二葉の里地区に3本を植えた。地元住民らも協力し、「被爆者の思いを伝えたい」と願いを込めている。
嘉代子さんは爆心地から約500メートルの城山国民学校(現・城山小)で、学徒報国隊員として勤務中に被爆死。花が好きだった嘉代子さんをしのび、母の津恵さん(故人)が1949年、同校に50本の桜を寄贈し、今も6本が春に花を咲かせる。
全国に思いを広げようと委員会が昨年4月から、地元で「嘉代子桜」を伝える活動を始めた。
【写真説明】苗に土をかける田中代表(手前)たち