三次市東酒屋町の三次ピオーネ生産組合が、環境対策や価格が変動する原油への依存度を低めるため、ハウスを加温するヒートポンプを導入した。広島県内のブドウ栽培農家では初という。
ハウス計14ヘクタールのうち、3棟計50アールに6台を設置した。仕組みは家庭用のエアコンと同じで、冷媒のガスを電気で圧縮した際に出る熱で加温する。組合では、主に電気料金の安い夜間に利用し、従来の重油ボイラーと併用する。
導入の初期投資は約500万円とボイラーの約2倍かかった。しかし、現在のA重油価格1リットル60円で計算すると、ヒートポンプのみの場合、ボイラーのみと比べ、約2割安く同じ熱量を確保できると見込んでいる。二酸化炭素の排出量も減り、環境に優しいという。
【写真説明】ハウスを加温するためのヒートポンプを紹介する組合員