兵庫県宝塚市の墓苑事業をめぐり、神戸市の経営コンサルタント会社社長らから現金１００万円を受け取ったとして、県警捜査２課は１９日、収賄容疑で元衆院議員の宝塚市長阪上善秀容疑者（６１）を逮捕した。
また、贈賄容疑でコンサル会社「神戸市湾岸開発」社長の西岡栄太郎容疑者（６９）と、両者を引き合わせた元宝塚市議の井ノ上均容疑者（６４）も逮捕。阪上容疑者の自宅など関係先を捜索した。
阪上、西岡両容疑者は調べに現金の授受は認めたが、わいろ性について否認。井ノ上容疑者は容疑を認めているという。
阪上容疑者は、汚職事件で逮捕された前市長の辞職に伴う２００６年４月の市長選で初当選。同市は市長が２代続けて逮捕される事態になった。
調べでは、阪上容疑者は当選直後の０６年４月中旬ごろ、市都市整備公社が計画していた「宝塚すみれ墓苑」開発事業をめぐり、便宜を受けたいとの趣旨と知りながら、西岡容疑者らから１００万円を受け取った疑い。
捜査２課は、西岡容疑者らが墓苑の規模拡大や、コンサル会社の顧客である建設会社が造成工事を受注できるようにすることなどの取り計らいを依頼したとみている。
阪上容疑者は現金授受発覚後の記者会見で「政治団体への活動資金として受け取った」と説明したが、政治資金収支報告書には記載していなかった。半年以上たってから返却しており、理由については「適切でないと考えた」としていた。
西岡容疑者は取材に「当時、借金を抱えていた市長から金を貸してくれと頼まれ、貸し借りは嫌だから当選祝いとしてあげた」と話していた。
阪上容疑者は県議などを経て衆院議員を２期務めた後、市長に就任。
（2009年2月19日18時46分 スポーツ報知）
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