ろれつの回らない会見で辞任した中川元財務相。風邪薬とともに「たしなんだ」アルコールが致命傷になった形だ。だが、中川氏以外にも永田町には、まだまだ多くの“酒豪”議員が存在する。第2の中川氏になる人物はいるのか。インテリで知られた元首相からあの女性議員まで、お酒にまつわるエピソードを集めてみた。
まず名前が挙がったのは「ポスト麻生」の一人ともいわれる野田聖子氏だ。04年には写真週刊誌に、酔ってスキップしたり男性議員と熱く抱擁する姿を撮られている。
政治評論家の有馬晴海氏によると「師弟関係にある小渕優子さんとよく一緒に飲んでいる」とのこと。ただし「野田さんの場合は、絡み酒ではなく明るいお酒」(政治評論家の伊藤達美氏)のようだ。
自民党では懐かしのYKKの面々がノミネートされた。「小泉純一郎さんは昔から〆張鶴の冷酒が好きで、グイグイあけます。山崎拓さんも相当強い」(伊藤氏)。加藤紘一氏も強く、こだわりとして「ワインと日本酒を一緒に飲んだりしないこと」を挙げている。
民主党では小沢一郎代表。「自民党時代、大事な会合に出てこなかったので、探してみると料亭のおかみの部屋で寝ていた」(永田町関係者)という豪快エピソードも。ただし最近は「体調の問題があるので控えている」(伊藤氏)という。
ほかには「酒を飲みながら語るのが好きな昔の政治家タイプ」(有馬氏)だという野田佳彦氏や「ひたすら熱かん」(伊藤氏)の渡部恒三氏らがいる。菅直人氏は、最近は絡み酒で敬遠されているらしい。「自宅で飲んだ際、記者らにしつこく説教をするので、奥さんにたしなめられている」(永田町関係者)。
過去にさかのぼると、“酒乱”として知られたのが宮沢喜一氏。首相時代、料亭から出てきて敬礼ポーズで一言「本日、異常なし」。梶山静六氏は記者との会合で、女性記者の指輪を奪うと、ゴクンと飲み込むふりをしたという。
ちなみに中川昭一氏の父・中川一郎氏は「弱いけど、よく飲んでいた。昭一氏も似ているが、それに輪をかけて飲んでいる」(有馬氏)。
こうしてみると、あまり若手議員の名前が出てこない。伊藤氏は「最近の若手はあまり飲まなくなった。よくいえば節制しているが、悪くいえば小粒になっている」と話す。
その中で、酒断ちをしている超大物議員がいた。森喜朗氏だ。今年の正月以降、酒席ではウーロン茶を飲んでいるという。「正月に地元の神社で願をかけて以来、酒を飲んでいません。選挙に勝つためです」(永田町関係者)というのだが…。
(2009年2月19日06時01分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090219-OHT1T00059.htm