経営に行き詰まった上場企業3社に増資を持ち掛け、資金調達の仲介で得た手数料などの所得を隠し、計約4億2600万円を脱税したとして、東京地検特捜部は19日、所得税法違反の罪で、IT関連会社の宮城和良社長(42)、コンサルタント会社の本多俊郎社長(42)、野木耕一病院職員(52)の3人を在宅起訴した。
3人に共謀関係は認められておらず、同じ3社に対して別々に増資を持ち掛けたという。
起訴状などによると、3人はジャスダック上場の燃焼機械メーカー「日本ファーネス工業」(現NFKホールディングス、横浜市)など上場企業3社に第三者割当増資を持ち掛け、計約205億円の資金を調達。5%を手数料として受け取り、それぞれが複数のダミー会社の収入に装うなどして個人所得を過少申告し、総額約13億4900万円の所得を隠した、とされる。
隠した所得は不動産の購入や遊興費などに充てていたという。