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2009年02月19日(木) 20時00分

防災訴え講演1000回 普賢岳噴火時の元島原市長東京新聞

 長崎県の雲仙・普賢岳が1990年に噴火した際、災害対策の陣頭指揮を執った元同県島原市長の鐘ケ江管一さん(78)が19日、92年末の市長退任後から続けてきた防災講演の1000回目を同市内の「雲仙岳災害記念館」で行った。

 「ヒゲの市長」として知られた鐘ケ江さんは、付けひげと防災服をまとって当時の姿を演出。東京から修学旅行で来た女子高生約20人に「災害はいつ起こるか分からない。いかに自然から家族を守れるかを常に考えてほしい」と訴えた。

 鐘ケ江さんは講演でこれまでに全都道府県を巡り、ハワイなども訪れたという。この日の講演では、普賢岳の大火砕流で43人が犠牲になったことを挙げ「被災を風化させてはいけない。命のある限り講演を続けていきたい」と強調した。

 講演を聴いた女子高生の仙葉佑季さん(17)は「災害の恐ろしさを知った。自分が被害に遭った時はほかの人と助け合っていきたい」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021901000898.html