旧日本郵政公社の社宅など百七十八物件が二〇〇七年、民間会社六社で構成された一グループに一括売却され、その七割にあたる百二十一物件が短期間で転売されていたことが十八日、国民新党の調査で分かった。うち二物件は高値で売られており、同党はほかの物件と合わせてさらに調査する。
調査によると、〇七年三月五日に一括売却された旧沖縄東風平レクセンターは同十九日、千円で企業グループを構成していた「東急リバブル」に購入され、五月三十日には約四千九百万円で学校法人に転売された。
同様に一括売却された鳥取岩井簡易保険保養センターは四月一日に一万円で同じ企業グループの「レッドスロープ」が購入、九月二十日に約六千万円で社会福祉法人に売られた。
百二十一物件のうち一回転売されたのが六十五、二回は五十二、三回は三、四回も一あった。
同党の下地幹郎政審会長代行は記者会見で「日本郵政公社の『個別売却は不可能で一括売却しかできない』という主張に合わない。わざと低い金額で売ったのではないかとも疑われる」と指摘。綿貫民輔代表は「刑事告発を視野に徹底調査を行う」と述べた。