衆院予算委員会は19日午前、「麻生内閣の方針」をめぐり集中審議を行った。麻生太郎首相は、中川昭一前財務相が先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後にもうろうとした状態で記者会見し引責辞任した問題に関し、自らの任命責任をあらためて認めるとともに「2009年度予算審議中に担当である財務相が交代に至ったことは前例がない。誠に申し訳ない」と陳謝した。
その上で「国民生活を守るには予算の早期成立、実行が不可欠だ」と述べ、年度内の予算成立の必要性を重ねて訴えた。
首相は「閣僚に任命した責任は当然私にある」と表明。辞任までに判断が二転三転したとの指摘には「本人の意思を尊重した。健康、体調の話は政治生命にかかわる」と説明。一時続投を指示した理由を「名誉挽回の機会を与えた方が良いと思った」とも述べた。
玉木林太郎財務省国際局長は、中川氏が問題の会見前にホテルで財務省関係者や読売新聞記者1人と昼食をとり、自身でワインを注文したことを明らかにした。ただ玉木氏は「(中川氏は)口を付けた程度の飲み方しかしていなかった」と述べた。