中部国際空港会社（愛知県常滑市）は１９日、新社長にトヨタグループの商社、豊田通商の川上博副社長（５９）が６月に就任する人事を固めた。稲葉良☆社長（６２）は出身母体のトヨタ自動車に復帰する。空港会社が２０日に正式発表する。
川上氏は２００８年６月にトヨタ専務から豊田通商に転じた。中部空港会社の社長は０５年２月の開港以来、３代続けてトヨタ出身者となる。
中部空港は世界的な景気後退の中、国際線の撤退が相次ぐなど苦境に陥っている。川上氏はトヨタ時代に米国トヨタ販売に出向するなど国際経験が豊富で、空港の立て直しに適任と判断したもようだ。
一方、稲葉社長は米国トヨタ販売の社長を務めるなど、海外に広い人脈を持っている。トヨタは稲葉氏を呼び戻すという異例の人事で、海外事業のてこ入れを図る。
（注）☆は目ヘンに見