日本経済全体の需要と供給の差を示す「需給ギャップ」が、2008年10−12月期に4%台の大幅な需要不足(供給過剰)になったことが18日、内閣府の試算で分かった。需給ギャップが4%台になるのは03年1−3月期以来。
世界経済の悪化で、需要は「蒸発」と呼ばれるほど急激に落ち込んでおり、今後はデフレ懸念が強まる恐れがある。内閣府は19日に開かれる予定の経済財政諮問会議に試算を提出する。
4%台のギャップを埋めるには、年間で約20兆円の財政措置を伴う経済対策が必要な計算になる。政府、与党の追加経済対策の議論にも影響を与えそうだ。
需給ギャップは08年7−9月期の1・1%の需要不足(供給過剰)から急拡大。現実の需要に比べて、企業が過大な生産能力を抱えていることが裏付けられた。自動車や電機などの分野で減産の動きがさらに広がる可能性がありそうだ。