【ワシントン18日共同】米名門マサチューセッツ工科大(MIT)の学術誌「MIT国際レビュー」(電子版)は18日、中枢同時テロを指揮したとされる国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者が生きていれば、パキスタン北西部の部族地域のパラチナルに潜んでいる可能性が高いと結論付ける論文を掲載した。
執筆者はカリフォルニア大ロサンゼルス校のトーマス・ギレスピー地理学教授ら。教授らは種の地理的分布などを調べる生物地理学を応用し「パラチナル潜伏説」を理論化した。
具体的には、ある地点を中心に少しずつ大きな同心円を描いた場合、中心部に分布する種は外側の同心円帯に行くほど減少し、中心部と外周部の生物環境は異なる。
教授はこれを応用し、同容疑者が2001年末に最後に確認されたアフガニスタン東部トラボラから広がる同心円マップを衛星画像上に作成。分析の結果、外周部に向かうほど世俗化が進み、同容疑者が発見されやすい社会環境であることが分かった。