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2009年02月19日(木) 10時01分

習副主席「中国あげつらうな」 一部外国を批判、失言と話題に東京新聞

 【北京19日共同】中国の習近平国家副主席が外遊先のメキシコで「腹がいっぱいになってやることのない外国人がわれわれの欠点をあれこれあげつらっている」と激しい言葉で一部の外国を批判し、「国家指導者にふさわしくない失言」(中国紙記者)と話題になっている。

 副主席は11日、華僑と会談した際、中国が13億人の食糧問題を基本的に解決したのは人類に対する貢献だとした上で「中国は革命も輸出せず、飢餓や貧困も輸出せず、外国に悪さもしない。これ以上いいことがあるか」と述べた。

 中国の指導者がこうした本音を吐露するのは珍しい。どの国を念頭に置いたのか不明だが、人権抑圧や高まる民族主義、環境汚染などでの対中批判に反発した発言とみられる。

 中国の公式メディアは発言を報じなかったが、インターネットで発言や映像が伝わった。直後からブログなどで「酒に酔った勢いでの発言ではないか」「穏健な胡錦濤指導部のイメージを傷つける」といった批判が広がっている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021901000161.html