政府は19日公表した2月の月例経済報告で、景気の基調判断を「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」と総括し、前月の「急速に悪化している」から一段と引き下げた。
世界的な景気悪化で輸出や生産が大幅に減少、消費や雇用の悪化につながっている。下方修正は5か月連続で、情報技術(IT)バブル崩壊後の2001年2〜6月以来。「厳しい状況」という表現は02年8月以来だ。内閣府は「先行きは当面悪化が続く」との見通しを示した。
項目別では、自動車販売や百貨店売り上げの不振などを踏まえ、個人消費を「このところ弱含み」から「緩やかに減少」に下方修正。製造業の減産に伴う原材料輸入の落ち込みなどから、輸入の判断も「緩やかに減少」から「減少」に引き下げた。
海外経済については、金融危機が実体経済へと波及する悪循環が続く米国の判断を4か月ぶりに下方修正した。欧州、アジアも引き下げ、世界経済全体は6か月連続の下方修正となった。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090219-OYT1T00828.htm