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2009年02月18日(水) 13時38分

日露首脳会談、領土解決「新手法で」…露首相5月来日も読売新聞

 【ユジノサハリンスク=尾山宏、緒方賢一】麻生首相は18日午前、日本の首相として戦後初めてサハリン(樺太)を訪問し、ユジノサハリンスク市のサハリン州政府庁舎で、ロシアのメドベージェフ大統領と会談した。両首脳は5月にプーチン首相が来日することで一致し、領土問題を政治主導で解決していく方針を確認した。

 会談終了後、首相は記者団に対し、「領土問題について、新たな独創的で、形にはまらないアプローチで我々の世代で解決すべく、具体的な作業を加速させることで一致した」と述べた。

 そのうえで、日本が返還を求めている北方4島に関し「向こうは2島(返還)、こっちが4島では進展しないのだから、これまでの宣言、条約などを踏まえ、役人に任せていてはだめで、政治家で決断するということだ」と説明した。

 メドベージェフ大統領は、昨年11月にペルーで行われた麻生首相との会談で、領土問題の解決を「次世代にゆだねることは考えていない」と述べていた。今回の会談で両首脳は、改めて、早期に問題解決を目指す方針を確認した。プーチン首相は政権に強い影響力を持っている。

 18日の会談で大統領は、「対話を歓迎する。互恵的協力を拡大するため努力したい」と述べた。首相は「ロシアはアジア太平洋地域における重要なパートナーだ。日露双方の関心事項の話を続けていきたい」と応じた。両首脳は、ロシア極東・東シベリア地域の開発に日本が協力することでも一致した。

 首相は18日夕に帰国する予定だ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090218-OYT1T00434.htm