財務・金融相を兼務することになった与謝野経済財政相は17日夜の就任記者会見で「国会の承認を得るべく全力で職責に取り組みたい」と述べ、09年度予算案と関連法案などの早期成立を最優先課題に掲げた。
利子が付かない代わりに相続税がかからない「無利子非課税国債」を発行する構想が自民党内で浮上していることについては、「検討に値する。肯定するにせよ、否定するにせよ、相当の研究を要する」と語った。
与謝野氏はこれまで通産相、経済財政・金融相などの経済閣僚を歴任し、財政規律を重視する「財政再建論者」として、消費税率の引き上げに前向きな姿勢で知られる。ただ、この日の会見では「政治家はプラグマティズム(現実主義)の塊みたいなところがある。状況に応じて適切な政策選択を行うことが我々に与えられた使命だ」と語り、日本経済の厳しい現状に配慮し、大型の財政出動もいとわない姿勢をにじませた。
経済3閣僚の業務を1人で担うことの難しさを問われたが、「能力はたいしたことないが、体力はご安心下さい」とかわした。
与党内から追加景気対策を盛り込んだ09年度補正予算の編成を求める声が出ていることについては「国民、経済界などの意見を総合的に考えて判断しなければならない。私は経済対策をやるとも、やらないとも言っていない」と明言を避けた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090217-OYT1T01223.htm