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2009年02月18日(水) 21時32分

好調コンビニ、攻勢強化 出店加速や業態転換で中国新聞

 コンビニチェーン各社が、地方、海外への出店の加速や、生鮮食品を扱う店舗への業態転換など攻めの姿勢を強めている。たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」によるたばこの増販効果や外食を控えて家庭で食事をする「内食」傾向を背景に業績が好調なためで、「手元資金に余裕がある間に出店していきたい」(大手コンビニ幹部)との思惑もある。同じ小売業でも主力の高額商品の不振で店舗閉鎖が相次ぐ百貨店とは対照的だ。

 既に国内に約一万二千四百店の店舗網を持つコンビニ最大手のセブン—イレブン・ジャパンは、一月に富山、福井の北陸地方に初出店した。今後三年間に北陸三県で計二百店の出店を計画しており、東京、大阪などの都心部も「まだ出店の余地はある」(セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏むらた・のりとし社長)と攻勢をかける。

 コンビニ三位のファミリーマートは成長が期待できる中国や東南アジアへの出店を加速、二〇〇九年度の海外での店舗純増数を韓国、中国を中心に過去最高の千店程度とする。〇九年一月末の店舗数は国内約七千四百、海外七千三百と割合はほぼ半々だが、〇九年度にも海外店舗が国内を逆転する見通しだ。

 一方、コンビニ二位のローソンは、新規出店よりも既存店の業態転換を優先させる。他社に先駆けて野菜や果物などの生鮮品の販売を本格的に開始。一月末で約九百店ある「生鮮コンビニ」を一一年度に千二百店に拡大させて増収を狙う。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902180311.html