豊前市立八屋小(上野正治校長)の6年生50人と、カンボジア南部のコッ・プラック小学校が交流を深めている。2008年6月、6年生の支援で現地にトイレが完成し、12月には、日本の学校の様子などを紹介した絵が贈られており、現地の子供たちに喜ばれている。
コッ・プラック小は、児童数約600人で、首都プノンペン郊外にある。交流のきっかけは、同年2月、教育関係者らでつくる市民団体「カンボジアの子ども達の教育を支援する会」(事務局・宗像市)の井上光枝副代表が八屋小で行った講演だった。
当時5年生だった児童たちが、図書が少なく、トイレがないカンボジアの小学校の不便な現状を知った。少しでも役に立とうと、総合的な学習の一環で栽培した野菜をバザーなどで販売した収益金3万2000円を同会を通じ、贈呈。その結果、トイレが出来た。同年12月には、八屋小の授業風景や日本の生活風習や食べ物などを描いた絵画約50枚を同会の横山正幸代表らに託し、届けてもらった。
今月16日には、横山代表らが同小を訪れ、絵を届けた際のカンボジアの子供たちの様子を6年生に報告。通訳を介して絵を説明した際、現地の子供たちが興味深そうに見ていたことや貧しい中でも幸せを感じながらひたむきに生きる姿を知ると、まだ見ぬ異国の友人たちに思いをはせながら、熱心に耳を傾けていた。
八屋小の筧(かけい)卓磨君(11)は「トイレが役立ち、絵を喜んでもらえてうれしい。将来、カンボジアの子供たちに会ってみたい」と目を輝かせた。横山代表は「外国の人たちを身近に感じ、広い視野を持った大人に成長してくれたら」と期待していた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090217-OYT8T01027.htm