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2009年02月18日(水) 00時00分

女性患者が脳内出血で死亡で院長再び不起訴処分・・・地検小倉読売新聞

 小倉南区の病院の女性患者(当時76歳)が脳内出血で死亡したことに関し、業務上過失致死容疑で告訴された男性院長を不起訴(嫌疑不十分)とした福岡地検小倉支部の処分について小倉検察審査会が不起訴不当と議決した問題で、同地検支部は17日、再び不起訴処分にしたと発表した。処分は12日付。

 地検支部は「当時の医学水準や女性患者の状況を考えると、男性院長の判断や措置に刑法上の注意義務違反があったとは認めがたい」としている。

 2007年10月25日付の議決によると、2004年3月6日、肺そく栓症の疑いで入院していた女性の容体が急変し、同8日、転送先の病院で死亡した。遺族は「必要ない血栓溶解剤を投与し、副作用で死亡させた」として院長を告訴したが、地検支部は06年12月に不起訴処分。遺族の不服申し立てを受けた小倉検察審査会は、容体変化から約7時間放置したなどの院長の過失と、死亡との因果関係を認定していた。

 女性の死亡を巡っては、遺族が病院を運営する医療法人を提訴。遺族に2365万円を支払うよう同法人に命じた08年6月の福岡高裁判決が確定している。

 女性の妹(62)は「大変残念であり、不条理な気持ちでならない」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090217-OYT8T01051.htm