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2009年02月18日(水) 22時40分

千年サンゴ守れ、オニヒトデ駆除ダイバー募集…徳島・牟岐読売新聞

オニヒトデによる被害が心配される千年サンゴ(ノアむぎ2000提供)

 「千年サンゴ」と呼ばれる巨大なハマサンゴが生息する徳島県牟岐(むぎ)町の牟岐大島近くの海に、サンゴを食べるオニヒトデが急増している問題で、地元の市民団体「牟岐千年サンゴの発掘隊」は、「希少なサンゴを一緒に守って」と、3月に行う駆除を手伝ってくれるダイバーを募っている。

 千年サンゴは高さ8・75メートル、下部の外周約30メートルのツリー型。海水温が低いため年間1センチも成長できず、1000年近く生きているとされ、サンゴ専門家の渡辺剛・北海道大講師は「世界でも最長寿、最大のクラス」とする。

 周辺海域でオニヒトデが網にかかることが増え、千年サンゴをまちおこしのシンボルにしている同隊が今月15日に実態調査。大量発生を確認し、駆除を決めた。

 駆除には約50人のダイバーが必要で、同隊は「今のところ被害は確認されていないが、さらに長生きしてもらうために周辺の環境を守りたい」としている。黒潮生物研究所(高知県大月町)の岩瀬文人所長も「世界的に貴重なサンゴ。さらに長生きさせるため、ぜひ駆除を」と期待している。

 問い合わせは同隊事務局の町立貝の資料館・モラスコむぎ(0884・72・2520)。

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090218-OYT1T00606.htm