問屋街でショッピングを楽しむ人が増えている。その魅力は、手ごろな価格と、豊富な品ぞろえ。じっくり歩くと、掘り出し物を見つけることが出来るかもしれない。(東京経済部 愛敬珠樹、大阪経済部 向野晋)
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東京で最近人気のスポットの一つが、荒川区のJR日暮里駅東側の「日暮里繊維街」。大正時代からの問屋街で、一般客向けにも売る店がほとんどだ。繊維生地や、靴、カバン、衣料品、布や革の端切れなど様々な製品を扱う約90店舗が軒を連ねる。小売り専門店もあり、1000円以下の格安な子供服が並ぶ「レモン」、様々な繊維生地や裁縫用具などが安い「トマト」などが人気店だ。
問屋組合「東京日暮里繊維卸協同組合」の安田良信理事長は、「日暮里は各店が独自の仕入れルートを持ち、多様な商品がある。おしゃれな店が増え、女性客も年々増えている」と語る。
JR馬喰町駅近くにある「日本橋横山町・馬喰町問屋街」(中央区)は、約1500の衣料問屋が並ぶ日本最大規模の問屋街。原則、業者向けにしか売らない店が大半を占めるが、個人客向けの店も増えている。
また、JR御徒町駅周辺の宝飾問屋街は、宝飾品の問屋が軒を連ねる。加工もしてくれるので、オリジナルのジュエリーを安く作れるかもしれない。
一方、関西では大阪市内を南北に走る道路「松屋町筋」にある「松屋町筋商店街」(大阪市中央区)に、人形、駄菓子、和紙など約60の問屋や専門店が、約350メートルにわたって軒を連ねる。今の時期は、ひな人形を買い求める家族連れでにぎわうが、「同じ商品が百貨店の半額程度で買えます」と話すのは、「浪花福人形店」の大西光永社長。交渉次第では、値札からさらに値引きすることもあるそうだ。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090218ok02.htm