広島県が県内の建設業者を対象に実施した公共工事のコスト調査で、昨年9月までの1年半に県工事を受注した業者の8割近くが、赤字と回答していたことが17日、分かった。公共工事の減少に伴う競争激化と資材高騰が原因とみられる。
調査は昨年10、11月、土木、都市、農林水産、総務の4局が発注した計約2700件のうち、落札率が原則90%を下回った工事を抽出し、受注した県内の250社にアンケート方式で実施した。167社から回答を得た。
県によると、資材費や機械代などの「工事原価」と人件費などの「一般管理費」を合わせた工事価格が、請負金額を下回る「利益あり」と答えたのは34社(20.4%)。工事原価が請負金額を下回るものの一般管理費を賄えない「経費割れ」は61社(36.5%)で、72社(43.1%)は工事原価にも届かない「原価割れ」だったとした。