土地の区分変更などで便宜を図った見返りに現金約600万円を市長室などで受け取ったとして、名古屋地検特捜部は18日、愛知県西尾市長の中村晃毅(こうき)容疑者(71)を受託収賄容疑で、同市の人材派遣会社社長村田英紀(67)、同県岡崎市、無職大門功幸(51)両容疑者を贈賄容疑で逮捕、西尾市役所などを捜索した。
中村容疑者は「相談を受けたり現金を受け取ったりしたことは事実だが、現金は借りたもので既に返している。相談とは関係ない」と、容疑を否認しているという。
特捜部の発表によると、中村容疑者は知人の村田容疑者から、村田容疑者所有の土地について、市街化調整区域から、規制が緩い市街化区域に区分変更するのに有利な意見をつけたり、同社所有の土地に外国人研修センター建築を許可したりするなどの請託を受け、2006年10月〜翌年3月、見返りに現金計600万円を受け取った疑い。
中村容疑者は県議などを経て、2005年9月に初当選し、現在1期目。市長就任前に市民税や固定資産税を滞納していたことが昨年2月に発覚。当時、滞納理由を「選挙で金に苦しい時期で、支払いが滞った」と釈明していた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090218-OYT1T01053.htm