東京都江東区のマンションで昨年四月、二部屋隣の会社員
検察側は「残虐、冷酷な犯行で矯正の可能性はない。生命をもって罪を償わせるべきだ」として死刑を求刑。星島被告は起訴事実を認めて遺族に謝罪し、弁護側は「殺害に計画性はない」などとして無期懲役が相当と反論した。
被告に前科がなく、金目当ての犯行でない場合、被害者が一人の殺人事件で死刑判決が出たケースは少なく、最高裁の「永山基準」による量刑判断が注目されていた。
東城さんの母親らは、証人尋問で死刑判決を求めていた。
公判では、検察側が裁判員制度を念頭に置いた立証を試み、マネキンを使って星島被告に遺体の切断経過を再現させた画像や肉片の写真などを大型モニターに映しながら、被告に犯行状況を確認。遺族の一部が泣きだして退廷した場面もあったが、東京地検幹部は「公判を見て、聞けば分かる手法をとった」と説明していた。
起訴状では、星島被告は昨年四月十八日夜、東城さんをわいせつ目的で自室に連れ込み、包丁で刺して殺害。のこぎりなどで遺体を切断し、トイレなどに遺棄した、としている。