火山噴火予知連絡会(会長・藤井敏嗣東大地震研究所教授)は18日、災害軽減のために監視を強化すべき火山として、今月に入り断続的に小規模噴火を繰り返している浅間山(群馬、長野県)や、桜島(鹿児島県)など47火山を取りまとめた。
また浅間山について予知連は「火口から4キロ以内に影響する噴火が起きる可能性がある」とし、噴石や降灰に引き続き警戒するよう呼び掛けた。地下の深部にマグマが入り込んだことを示す地殻変動が認められ、火山ガスの放出も多い状態が続いているという。
監視を強化する47火山のうち、34火山は気象庁が既に地震計や監視カメラなどで24時間態勢の観測をしている。同庁は、大雪山(北海道)や乗鞍岳(岐阜、長野)、鶴見岳・伽藍岳(大分)など残り13火山も新たに24時間態勢の観測対象とするなどして、大学などと連携し監視強化を図る方針。
予知連は全国108の活火山から(1)近年、噴火を繰り返している(2)過去100年以内に活動の高まりがあった(3)現在、異常は認められないが、活動履歴からみて噴火の可能性がある(4)突発的な小規模噴火発生時に火口付近で被害が生じる恐れがある−の4タイプの47火山を選定した。