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2009年02月18日(水) 09時14分

1800億円の追加融資 クライスラーが要請中国新聞

 【ニューヨーク17日共同】米自動車大手クライスラーは十七日、経営再建計画を米政府に提出し、新たに二十億ドル(約千八百億円)の追加融資を求める方針を発表した。既に受けた四十億ドルの緊急融資に加え、これまで三十億ドルの追加融資を求めていたが、米景気後退に伴う販売低迷の長期化を理由に要請額を上乗せし計五十億ドルとした。

 クライスラーは昨年十二月に支援を求めたが、二カ月余りで要請額を拡大。支援が際限なく膨らむことへの懸念も強く、オバマ政権は計画の承認をめぐり難しい判断を迫られそうだ。

 クライスラーは計画で、二〇〇九年に三千人の人員削減の実施や七億ドルの経費削減などを表明。イタリア大手フィアットとの資本提携を軸に生き残りを図る方針を示した。労務コスト削減や負債圧縮などをめぐる全米自動車労働組合(UAW)や債権者などとの交渉も基本合意したとしている。

 百三十四億ドルの融資が決まっている米最大手ゼネラル・モーターズ(GM)も同日、計画を提出する見込み。

 三月末をめどに経営再建の実現性が確認されないと、両社は融資の即時返済を求められ、経営破綻はたんが現実味を増すことになる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902180212.html