民主党は18日の厚生労働部門会議で、来年度から介護報酬を10%引き上げることを柱とした「介護労働者賃金引き上げ法案」をまとめた。低賃金の介護職員の待遇を改善し、介護現場の人手不足を解消することが狙い。「次の内閣」で報酬アップを賃上げにつなげるための具体策を詰め、今国会に提出する方針。
政府は来年度から介護報酬を3%引き上げることを決定しており、法案はさらに7%分の積み増しを求める内容だ。積み増しによる追加費用は年4200億円と試算。全額税財源で賄い、保険料や利用者負担は据え置く。
10%分を全額人件費に充てると単純計算で介護職員1人当たり月6万円の給与増となる。ただ実際は増額分をどう配分するかは事業者が決定する仕組みとなっている。
民主党は過去2回の改定で介護報酬が約5%引き下げられたことが介護現場の人手不足を招いたと批判。3%引き上げても職員の待遇は十分には改善されないとしている。