東京都港区のマンションで2006年、都立高校2年の市川大輔さん=当時(16)=がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、市川さんの両親が製造元のシンドラーエレベータ(東京都江東区)などに2億5000万円の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が18日、東京地裁(原優裁判長)で開かれた。
シンドラー社などの被告側は請求棄却を求めて争う姿勢を示し、同地裁は次回の弁論までに事故の原因など具体的な主張を出すように求めた。
母正子さん(56)は「息子のためにも事故原因を究明し責任を明らかにして、2度と同じような事故を起こさないことがわたしたちの使命だ」と法廷で意見陳述した。
被告はほかに保守点検会社エス・イー・シーエレベーター(東京都台東区)やマンションを管理する港区住宅公社など。エス社は、市川さんの事故をめぐる業務上過失致死容疑で、事故直後に続き今月15日にも警視庁の家宅捜索を受けた。