琉球大病院(沖縄県西原町)は18日、慢性腎不全の60代後半の女性患者が1月下旬、血液透析中に大量出血を起こして死亡したと発表した。同病院は外部委員を含む調査委員会を設置。カテーテルや拡張器を挿入した際に静脈の血管を破った可能性もあるとみて、病理解剖して原因を調べている。
病院によると、女性は県内の他の病院で右内頸静脈からカテーテルを使って血液透析を受けていたが、感染症のため透析ができなくなり、1月下旬に琉球大病院に転院してきた。同病院の医師が左内頸静脈からカテーテルを挿入した際、抵抗を感じたためコンピューター断層撮影(CT)を行ったが、血管に損傷があるかどうかは分からなかった。
状態が安定していたため、翌日に血液透析を始めたところ、胸の中で大量に出血。緊急手術を行ったが、転院から4日目に死亡した。
同病院は女性の家族に経過を説明し、謝罪したほか、文部科学省など関係機関に医療事故として報告したという。