日本医師会(日医)は18日、高齢者医療への税負担を増やすための財源として、消費税率を引き上げて充てるとの提言を盛り込んだ「グランドデザイン2009」を発表した。
これまで日医は消費税増税に対し「最終手段」として慎重だったが、政府が特別会計見直しなど歳出改革を進めたことを踏まえ、姿勢を転換した。ただ、税率の引き上げ幅は明示していない。
後期高齢者医療制度については、従来の見解を踏襲。75歳以上は「発病リスクが高く十分な医療が必要」として現行の「独立型」を維持するが、税の投入割合を9割(現行5割)に高め、運営主体は都道府県が担う形に見直すべきだとした。
医師不足への対応では(1)医師数を1・1−1・2倍に増員(2)医学部卒業後1年間は出身大学が所在する都道府県で研修−などを提言した。