総務省は18日、経営悪化した公立病院の財政支援に充てるため2008年度に限り発行を認める公立病院特例債について、25道府県の51自治体と一部事務組合の計52団体による総額573億円分の発行に同意した。返済期間は約7年。
特例債は、資金繰りの悪化で病院事業の不良債務比率が一定水準を超えた自治体が発行。返済額を分散させるとともに利息分に特別交付税を充て、財政負担を軽くする狙いがある。
都道府県と政令指定都市では、6つの県立病院を抱える沖縄が30億円、5つの市立病院を持つ名古屋が34億円、2つの市立病院がある神戸が17億円を発行。それ以外の自治体で発行額が多いのは、北海道函館市29億円、大阪府泉佐野市25億円など。
政令市以外の市町の都道府県別発行額では、北海道が計136億円と最多で、多額の病院赤字を抱える赤平市を含む12市町が発行。次いで大阪が5市で計90億円、青森が十和田市など8市町で計56億円など。
長野県では、駒ケ根市など1市1町2村でつくる一部事務組合「伊南行政組合」が6億円を発行する。