岡山県の東備消防組合の東備消防署南部出張所(同県備前市穂浪)で1月、119番を受けた本部からの救急指令に職員が気付かず、救急車の出動が約6分遅れていたことが18日、分かった。
現場到着時、患者は心肺停止状態で、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。同組合は「遅れたこととの因果関係は分からないが、あってはならないこと。再発防止に努める」としている。出張所の所長には口頭で厳重注意した。
同組合によると、119番が1月15日午前9時ごろ、市内の老人ホームの職員から「入所者が意識もなく、呼吸もしていない」と119番があった。
消防本部の通信指令室は、管轄区域の南部出張所に無線で出動を指令。出張所にいた職員9人全員が当時、庁舎外で地震の揺れを体験する「起震車」を使った訓練中で、車の音が大きく、スピーカーで流れた指令が聞こえなかったという。