上下水道などに使われる塩化ビニール管の販売をめぐる価格カルテルで、公正取引委員会は１８日、独禁法違反（不当な取引制限）で積水化学工業（大阪市）と三菱樹脂（東京）に計約１１７億円の課徴金納付を命じるとともに、両社に再発防止を求める排除措置命令を出した。
積水化学の課徴金は約７９億６０００万円で、１社当たりでは過去最高額。三菱樹脂は約３７億２０００万円。
公取委によると、積水化学などメーカー６社は２００４年から０６年にかけて計４回、塩ビ管と塩ビ管継ぎ手を５−１５％値上げするカルテルを結んでいた。
公取委はクボタシーアイ（堺市）、クボタ（大阪市）、シーアイ化成（東京）、アロン化成（同）の４社も独禁法違反を認定。クボタシーアイはカルテルを自主申告し、他の３社は事業撤退したり、途中でカルテルから抜けたりしたことから、公取委は４社の処分を見送った。