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2009年02月18日(水) 13時47分

首相、北方領土問題打開へ意欲 日ロ首脳会談で表明東京新聞

 【ユジノサハリンスク(ロシア極東サハリン州)18日共同】麻生太郎首相は18日午前、ロシア・サハリン州のユジノサハリンスクをチャーター機で訪問、メドベージェフ大統領と会談した。両首脳は日ロ間最大の懸案である北方領土問題について「われわれの世代で解決するため、型にはまらない独創的な新たなアプローチで(領土交渉の)作業を加速する」ことで一致。プーチン首相が5月に来日することで合意した。

 麻生首相は会談後、記者団に「4島返還だ、2島返還と双方が主張して進展しなかった。(北方領土問題は)日ロ間すべてに引っ掛かっている問題だ」と指摘。打開に向けて「政治が決断しなければいけない」と強調した。

 両首脳は4月2日にロンドンで開かれる第2回金融サミット、7月にイタリアで行われる主要国首脳会議(サミット)の機会にも首脳会談を開催する方針で基本合意した。

 会談で、大統領は麻生首相が日本の現職首相として戦後初めてサハリン訪問したことに謝意を表し「ロ日協力の弾みにしたい」と強調。政治対話促進を歓迎するとともに「ロ日間の互恵協力を拡大する用意がある」と述べた。日ロ間の貿易拡大も高く評価した。

 これに対し、首相も日本企業が参画している石油・天然ガス開発事業「サハリン2」に触れ「サハリン2稼働は日ロ協力の重要な一歩だ」と応じた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021801000107.html