経営再建中の大型テーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)が、世界的な景気悪化による観光客の減少などで、4館あるホテルのうちの1つを今夏にも休館し、パートや契約社員の一部の契約解除に踏み切る方針を固めたことが18日、分かった。経営効率化で収益改善を目指す。
休館するのは4ホテルのうちの「ホテルデンハーグ」(部屋数228)。東園基宏社長が同日、金子原二郎長崎県知事や朝長則男佐世保市長を訪ねて方針を伝えた。20日に正式に会見して発表する。
ハウステンボスによると、世界的な不況で昨秋以降、宿泊者数などが低迷。中でも「ウォン安で外国人客の半数以上を占める韓国人客が大幅に減少している」という。
ハウステンボスは1992年に開業。入場者数の伸び悩みなどから2003年2月に2000億円以上の負債を抱えて会社更生法の適用を申請し、現在は野村証券系の投資会社の下で再建を進めている。
08年度が最終年度となる中期経営計画では、同年度の入場者数約270万人と単年度黒字を目標としてきたが、達成は厳しい状況になっている。